債務整理にはいくつかの手段がありますが、その中でも比較的行いやすいと言えるのが任意整理です。

 

この任意整理について、具体的に説明していきたいと思います。

 

■任意整理とは?

 

この任意整理は借り入れ先である債権者1社ごとに行うもので、原則的に弁護士、もしくは司法書士に依頼をして、自分の代理人として債権者と現在の債務の減額交渉を行ってもらいます。

交渉によって和解が成立すると、今後はその内容に応じた返済を行っていくことなります。

 

◇代理人になれる条件は?

 

任意整理の代理人になれるのは弁護士か司法書士ですが、司法書士の場合は法務大臣より認定を受けた”認定司法書士”のみです。

 

また、この場合は扱える債務の金額に制限があり、代理人となれるのは債務が140万円以下の場合に限ります。

弁護士の場合は債務の金額を問わず、代理人になることができます。

 

 

◇一切の催促が止まります

 

任意整理を行うことを代理人から債権者に通達した時点で、それまでに返済の催促などを受けていた場合には、それらは全て止まります。

尚、複数の借り入れ先があった場合、催促が止まるのは任意整理の対象となる債権者だけです。

 

■債権者との交渉内容とは?

 

 

任意整理とは言いますが、実際にはその内容は概ね決まっていると言っていいでしょう。

代理人となった弁護士や司法書士が債権者と行う交渉は、原則的に「元金の返済での和解」を目指す内容になります。

 

 

よって、これまでに返済を行ってきた金額が少ない場合や、借り入れを開始してからそれほど期間が経っていない場合には、ほとんど減額されないこともあります。

 

 

具体的には、100万円の借り入れが元金で、これまでに金利分を含めて合計40万円の返済を行い、残りの借り入れ金額が80万円あるとします。

この場合は返済を行ってきた40万円を元金の100万円から差引き、残りの60万円の返済で和解を目指すことになります。

 

 

任意整理ではこのような交渉が基本になる為、それほど大きな減額は期待できないことが多いですが、場合によっては元金自体の減額を受けることができることがあり、これは代理人となった弁護士や司法書士の腕次第ということになります。

 

 

■和解後の返済について

 

 

債権者との和解が成立すると、残りの返済するべき債務を原則的に3年間で返済していくことになります。

 

 

任意整理によるメリットは、債務自体の減額よりも、むしろこちらの方だと言えるかも知れません。

それは、例えば100万円の債務が残った場合でも、それを3年間で返済する場合、1ヶ月当たりの返済金額は3万円弱となるからです。

しかも、この返済中の金利は和解内容によって免除されることになるので、債務の金額がほとんど変わらなかった場合でも、返済が大分楽になるのは間違いありません。

 

 

この返済に3年を掛けられるようになる点と、その返済中の金利が免除される点が、任意整理によって受けられる一番の恩恵だとも言えます。

 

 

また、代理人の交渉次第では、上記のように元金以上の減額を受けられることもあるので、1社から大きな債務を背負っている場合には、この任意整理はとても有効な債務整理の手段になると言っていいでしょう。

 

■ブラック扱いになってしまうので注意してください

 

 

しかし、任意整理を行ったことで発生するデメリットも存在します。
それは信用情報にこの任意整理を行ったという記録が残り、いわゆるブラック扱いになってしまうことです。

 

 

このブラック扱いとなってしまうと、今後他の金融業者や銀行からの借り入れは一切行うことができなくなり、所持しているクレジットカードも使用できなくなります。
 
 
特にクレジットカードで毎月決まった支払いを行っていたような場合は、他の支払い方法に変更する必要が出てくるので注意してください。

 

 

信用情報には直近の5年分の記録が残るようになっているので、任意整理を行ったという記録は5年が経過すれば消去されますが、最後の返済を行ってから5年間です。
 
 
この5年が経過するまでは、一切の借り入れ行為やローン契約は行えなくなるので、任意整理を行おうと考えている人は、これも考慮した上で判断を行ってください。